西条水めぐりとは
西条水めぐり(さいじょうみずめぐり)は、愛媛県西条市のうちぬきをめぐる散策コースだ。
うちぬきとは、湧水のこと。
西条市は西日本最高峰の石鎚山の麓に位置し、その伏流水が豊かな町である。
うちぬきの水質も素晴らしく、名水百選に選ばれている。
また、全国利き水大会で2年連続日本一なのだとか。
まさに日本一の水の町だ。
西条の名水「うちぬき」 – 西条市ホームページ
西条市内には、広範囲に地下水の自噴井があり、これらは「うちぬき」と呼ばれており、その数は約3,000本といわれております。
その昔、人力により鉄棒を地面に打ち込み、その中へくり抜いた竹を入れ、自噴する水(地下水)を確保しました。この工法は、江戸時代の中頃から昭和20年頃まで受け継がれてきました。「うちぬき」の名の由来です。
現在は、鉄パイプの先端を加工し、根元に孔を開けたものをコンプレッサーによるエアーハンマーを使用して、地下水層まで打ち込み、地下水を取水しています。
「うちぬき」の一日の自噴量は約9万m3におよび、四季を通じて温度変化の少ない水は生活用水、農業用水、工業用水に広く利用されています。この「うちぬき」は、名水百選に選定されています。
水めぐりマップ
この日はまず、鉄道歴史パークにある西条市観光交流センターに立ち寄った。
https://niyodogawa.org/blog/outdoor/walking/shikoku-walking/9153/
ここで、水めぐりマップをもらう。
このマップに従ってルートを歩くことにした。
五輪塔
鉄道歴史パークを出ると、すぐにJR伊予西条駅だ。
駅前を通り過ぎ歩いて行くと、五輪塔がある。
秀吉の四国征伐で戦死した徳常寺の任瑞和尚を祀っているそうだ。
五輪塔の由来/天正の陣あれこれ39
<五輪塔の由来>
天正13年(1585)6月、豊臣秀吉は四国征伐の軍を起こし、弟秀長、甥の秀次に兵6万を授けて阿波に向かわせ、岡山の城主宇喜多秀家を讃岐に(その兵2万余)毛利輝元を伊予に(その兵3万余)遣し、3方より進んで長宗我部元親を討たせた。
毛利輝元の軍に属した小早川隆景が、中国勢をひきいて伊予に上陸、連戦連勝破竹の勢いで諸城を陥れ、遂に氷見の高尾城に迫り、これを降し、神戸の高峠城に向って進撃した。
時に、徳常寺の任瑞和尚は今の観音堂のある所の禎祥寺の林瑞和尚と共に、寄手の軍勢を迎えて花々しく戦ったのである。
任瑞和尚は怪力の持ち主で寄手の軍勢寺内に乱入するを見るや、墓石を手玉の如く取っては投げ、取っては投げ阿修羅の如く奮戦、寄手の軍兵も其の怪力に驚き、近寄る者なかったと、言い伝えられている。
任瑞和尚の奮戦のかいもなく、中国勢の兵火にかかり、徳常寺、禎祥寺共に焼失し、任瑞和尚、林瑞和尚も相次いで戦死した。
時に、天正13年(1585)7月17日、任瑞和尚の死を悼み徳常寺境内の一角に葬り五輪の塔を建て、これを祀ったのである。
「なぎの木さん」の愛称で親しまれた境内のなぎの大木も、今は朽ち果てて無く、徳常寺の遺跡として天正の昔物語るものは、此の五輪さん唯一つとなったのである。
さらに歩いて行くと、昭和の香りがプンプンするお店を発見。
猪谷勉強堂といい、大正7年創業の老舗だそうだ。
街歩きをすると、こういう個性的なお店が見つかって楽しい。
たこ焼きを買おうとして、ツレに怒られる(汗;)
水舞台
さらに、西条市総合文化会館の前を通過。
そしてたどり着いたのが、水舞台と呼ばれる場所だ。
公園になっている。
交差点にピラミッド型の噴水。
石鎚山がモチーフなのだそうだ。
池の両側に遊歩道が整備されている。
観音水
さらに進むと、観音水の泉だ。
ここでUターンし、水舞台の方に戻っていく。
錦鯉が泳いでいるのを見ながら、歩く。
ほたるの泉
水舞台を過ぎ、交差点を渡ったところも遊歩道が続いている。
ほたるの泉という場所に、なにやらある。
奈良の酒船石を思い出した。
さらに進んでいく。
この水路は、アクアトピア水系と呼ばれる。
西条市総合福祉センター
西条市総合福祉センターまでやってきた。
ここでトイレ休憩。
市民が水を汲んでいた。
JA西条ときめき水都市
ときめき水都市(ときめきすいといち)に入ることにした。
JA西条の直売所が設置されている。
駐車場も広く、市民の台所になっているようだ。
広い店内に、特産品がギッシリ。
種類も豊富だ。
陣屋
五百亀記念館の前を通る。
彫刻家の伊藤五百亀(いとういおき)の代表的な作品や、制作に使用した道具などが常設展示されている。
入館無料だが、時間の関係で立ち寄らなかった。
このあたりは愛媛県立西条高等学校の敷地で、元々は西条藩の陣屋があった場所だ。
陣屋とは、藩庁のこと。
大阪夏の陣の後、一柳直重(ひとつやなぎなおしげ)の時代に建てられたそうだ。
西条高校の正門は、陣屋の大手門がそのまま残っている。
西条市立西条郷土博物館があり、無料で見ることができる。
商店街
水めぐりを終え、車を停めている鉄道歴史パークに戻ることにした。
せっかくなので、来た道ではなく商店街を通ることに。
アーケードが設置された商店街が続くが、空き店舗が非常に目立つ。
地方都市は空洞化が著しく、西条市も例外ではなかったようだ。
駅前まで戻ってきた。
この後、車に乗って武丈の湯という温泉に入りに行くことにした。
https://niyodogawa.org/blog/outdoor/food/8979/
感想
短いコースではあったが、きれいな水が流れる道は気持ちよかった。
各地に見所も点在し、歩いていて楽しい。
きれいに整備もされているので、ぜひ時間を取って歩いてみて欲しい。
最高点の標高: 10 m
最低点の標高: 0 m
累積標高(上り): 48 m
累積標高(下り): -47 m
総所要時間: 01:32:16