空木岳 ⇒ 標高差2,000mを初体験!そして絶景に酔いしれる(日本百名山35座目)

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空木岳とは

空木岳(うつぎだけ)は、は長野県駒ヶ根市(ながのけんこまがねし)、長野県上伊那郡飯島町(ながのけんかみいなぐんいいじまちょう)、長野県木曽郡大桑村(ながのけんきそぐんおおくわむら)にまたがる日本百名山だ。

標高は2,864m。

中央アルプスのほぼ中央に位置する名峰で、伊那谷の太田切川、木曽谷の伊奈川の源となっている山。その昔は「前駒ヶ岳」と呼ばれていた(営林署の伊那谷経営計画地図にはそう記されている)が、その後、空木岳と名を変えている。
山名の起こりは「卯木」からきている。春、伊那谷からこの山を眺めたとき、中腹以下は黒木の森なのに、山頂部は残雪模様が美しく、それがあたかも満開のウツギの花のように見えるところから、その名がつけられたようである。

空木岳 – うつぎだけ:標高2,864m-中央アルプス:中央アルプス – Yamakei Online / 山と溪谷社から引用

木曽義仲がここを超えたという伝説がある。

登山コースはいくつかあるが、今回は駒ヶ根高原からピストンで登るコースを選んだ。

コースタイムは、14時間だ。

車中泊

前日は古城公園で車中泊していた。

古城公園 ⇒ 駒ヶ根市を見下ろす夜景スポットで車中泊
古城公園とは 古城公園(こじょうおうえん)は、長野県駒ヶ根市赤穂(ながのけんこまがねしあかほ)にある公園だ。 空木岳登山口はいくつかある...

朝4時に起き、朝食を済ませる。

車で出発し、冬期ゲートの近くの広場に車を停める。

ここから、登山開始だ。

途中、あかつきの塔を通る。

夜景、というか朝焼けの街並みがきれいに見えた。

冬期ゲートに到着。

当初は林道終点で車中泊するはずだったが、道路工事でこの冬期ゲートが閉鎖されており、ここから林道終点まで1時間ほど歩かなくてはいけなくなった。

ヘッドライトをつけて、林道を歩く。

やがて周囲が明るくなってきた。

分岐点に到着。

ここにも通行止めの看板が立っていた。

三本木地蔵

林道から、登山道に入る。

少し登ると、三本木地蔵に到着だ。

お地蔵様に、登山の安全を祈願する。

今から60年ほど前、池山の伐採作業をしていた作業員が、自分たちの休憩場所に地蔵尊を順に運び上げて行ったもので、池山までの7箇所に一体ずつ安置したとの事だ。(運び上げた本人から聞いた話)
当時の山道は、今の古城公園手前から沢ずたいにあり、現在は廃道となって、彼らが安置したという地蔵尊は埋もれてしまったものか発見できないでいる。
ところでこの地蔵尊は、山麓の古刹「光前寺」の賽の河原に安置されていた『水子地蔵』を、山男たちが仕事で山に入るたびに、一体ずつ失敬しては運び上げたものだったのだ。

空木岳登山道の<三本木地蔵>: あぶちゃん日記から引用

空木岳で遭難した登山家の慰霊碑があった。

林道終点

さらに登山道を上っていく。

既にこの時点でヘトヘトだ(苦笑)

ザックに入れてきた4リットルの水の重さが、肩に食い込んでくる。

林道終点に到着。

池山散策マップが立っている。

事前の情報通り、トイレもある。

残念ながら、あまりきれいではない。

本来ならここまで車で来て車中泊し、朝一番で登山を開始するはずだった。

この時点で6:16。

古城公園から2時間近くかかってしまっていた。

自然遊歩道

林道終点からは、自然遊歩道という名の登山道となる。

今までとは違い斜度も緩やかで、歩きやすい道だ。

良く整備された道を、一時間ほど歩く。

この時には、まだ景色を楽しむ余裕があった。

池山水場

7:37池山小屋近くの水場に到着。

水は冷たくて、とてもおいしい。

ペットボトルに2リットル水を汲み、ザックの水は6リットルにもなった。

ザックの重さが、さらに肩に食い込んでくる。

この時点でかなり疲れていたが、まだ1/3も来ていないことに気がついた。

愕然とする俺(汗;)

ここで道が遊歩道経由と登山道(急登)とに分かれる。

迷わず、遊歩道経由を選択(笑)

おかげで無事に通過できた。

大地獄、小地獄

マセナギに到着。

疲労困憊で、少し歩くと休憩、を繰り返す。

あとから来た若い女性に追い越され、しかも励まされる始末(苦笑)

彼女はこのコースを日帰りするという。

若いっていいな・・・ポツリ

ここから大地獄、小地獄という痩せ尾根の登山道となる。

短いが、鎖場もあった。

ここで家族連れに抜かれる。

お父さんが登山の注意点を教えながら登っていた。

俺は我流なので、こんな風に教えられると上達も早いだろうと感心した。

迷い尾根

10:00になったが、まだまだ先は長い。

花を愛でるといいわけしながら、休憩する。

南アルプスの展望が開けたところに出て、少し力が湧いてきた。

迷い尾根に到着。

きれいに整備されているので迷いようがないのだが、昔はそうではなかったのだろう。

11:02ちょっと早いが、ランチ。

大展望

12:25ついに避難小屋との分岐地点まで到達。

ようやく空木岳の山頂が見えた。

ここから、駒石に向かう。

駒石は、花崗岩でできた巨岩だ。

ちょうど金峰山の五丈岩のように、山頂に寄り添うようにそそり立っている。

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ここからの道は展望が開け、まるで石庭を歩いているかのような道となる。

木曽駒ヶ岳や千畳敷カールも一望できる。

眼下には、駒ヶ根市の街並みが広がる。

駒石

駒石に到着。

そこで出会ったのが、この日宿泊する駒峰ヒュッテの管理人さんだ。

ドローン撮影をしてきたそうで、ここでも飛ばそうとしてくれたのだが電池切れで飛ばず。

残念。

でも駒峰ヒュッテを撮影した映像を見せてくれて、その迫力にしばし見入ってしまった。

ドローンは素人と謙遜されていたが、なかなかどうして、まるでドキュメンタリー番組のような見事な映像だった。

近々駒峰ヒュッテのホームページにアップされるということなので、楽しみだ。

駒峰ヒュッテ

14:11駒峰ヒュッテに到着。

中を覗いたが、管理人さんと今さっきすれ違ったばかりなので当然誰もいない。

交代の管理人さんはしばらく登ってこないと聞いていたので、荷物をデポさせてもらって山頂に向かう。

空木岳山頂

空木岳の山頂は、駒峰ヒュッテのすぐ上だ。

15分ほどで、山頂に登頂。

あいにく雲が出てきて、展望は今ひとつだった。

それでも、さっき荷物を置いてきた駒峰ヒュッテ方面を見ると、素晴らしい景色だ。

しばし景色を楽しんだあと、駒峰ヒュッテに戻る。

この日は、ここで宿泊だ。

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感想

標高差2,000mと、今まで経験したことがない大変な登山となった。

暗いうちからヘッドライトで歩き始めたのも、初めての経験だ。

途中では何度も登頂できないんじゃないかと不安に襲われた。

後ろから来る登山客に次々追い抜かれ、自信も喪失気味。

それでも登り続けられたのは、やはり猛暑の中で山頂にたどり着いた恵那山の経験があったからだろう。

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この登山は大変だったが、登り続けていればいつか着く、という事実を確認できた。

この経験があったからこそ、2,000m登りきることができたと思う。

それにしても、無事で良かった。

合計距離: 15379 m
最高点の標高: 2797 m
最低点の標高: 971 m
累積標高(上り): 1840 m
累積標高(下り): -1787 m
総所要時間: 08:42:07
Download file: 20190912_空木岳.gpx
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