弥谷寺とは
剣五山千手院弥谷寺(いやだにじ)は、香川県三豊市にある真言宗善通寺派の寺だ。
第71番札所で、本尊は千手観世音菩薩。
四国八十八ヶ所霊場公式ホームページ:第71番札所 剣五山 千手院 弥谷寺
今からおよそ1300年前。人皇第45代聖武天皇の勅願により、行基菩薩が堂宇を建立し、光明皇后の父母の菩提を弔う為、『大方広仏華厳経』をお祀りし、寺院を創建したといわれています。また、華厳経以外にも、寺宝の経典の中には天平年間724年頃につくられた経典が残っており、少なくとも724年以前には寺院が建立されていた事が伺へ、大師生誕(774年)の50~100年程前に弥谷寺が創建された事が分かっています。
弥谷寺のある弥谷山は、古来より霊山(仏山)として信仰されたといわれ、日本三大霊場(恐山・臼杵磨崖仏・弥谷山)の一つに数えられたとされる。古来より、人々は山々に仏や神が宿ると信じ、その山を霊山(霊峰)と呼び信仰の対象としたとされる。また、この信仰は、お遍路の元となった、辺(遍)路信仰(へじしんこう)の1つともいわれている。弥谷山の霊山信仰では、『山域全体が仏の住む世界であり、水場横の洞窟が極楽浄土の入口だといわれ、特別強く信仰された。』とされ、霊山信仰を持った修験者により刻まれた摩崖仏が今も無数に点在している。また、こういった信仰は現在も残され、水場の洞窟に水経木と呼ばれる真言を書いた木札をお供えし、山頂から流れ落ちてくる霊水で、経木を洗い清める事で(お水まつり)、子孫末裔が現世で安穏(幸せ)に過ごせるよう、多くの方が参拝している。
540段の階段を上らないといけないため、かなり覚悟が必要なお寺だ。
また帰る時に振り返ってはいけないと伝わる。
伝説・昔話/四国
幼子を亡くした女性が悲しみのあまり帰れずにいると、そこに阿弥陀仏が現れ、悲しみ振り返ってばかりいてはいけないと説き、下山させた。その後、悟りを開いた女性は比丘尼(尼僧)となり、阿弥陀仏の現れた谷を比丘尼谷と呼ぶようになった。
現在でも、振り返ってはいけないと耳にしますが、これは、この話が語り継がれたものなのかもしれません。『過去を振り返り悲しんでばかりいてはいけないという仏の教え』が、昔話として語り継がれたものだと考えられています。
駐車場へ
この日は善通寺に参拝してから、弥谷寺に向かった。
山道を登り、駐車場に到着。
ここから登り道だ。
地図。
なかなか手強そうだ。
お城もあったようだ。
讃岐・天霧城(城郭放浪記)
貞治年間(1362年~1368年)香川氏によって築かれたと云われる。 香川氏は鎌倉権五郎景政を祖とし、相模国香川を発祥として香川氏を称したことに始まる。讃岐の香川氏は細川氏に従って白峰合戦で功を挙げ、讃岐に入部して多度津本台山に居を構え、天霧城を詰城として築いたという。
天霧城は標高382mの天霧山に築かれている。現在は国指定史跡となり登山道が整備されている。
天霧城は天霧山山頂を主郭とし、そこから伸びる尾根に曲輪を連ねた山城で、約1km程の城域を誇る巨大な山城である。ただ残念ながら主郭の東側一帯が土取によって山容が大きく変わり、北東尾根の一部の遺構はすでに消滅している。
険しいので、バスも走っている。
足の悪い人などは、バスを利用すると良い。
長い登り道
いよいよ寺に向かう。
売店があった。
俳句茶屋といい、たくさんの俳句がかかっている。
旅路で生まれる五七五 四国遍路の俳句茶屋|ライフコラム|NIKKEI STYLE
四国八十八カ所霊場の第七十一番札所、弥谷寺(いやだにじ、香川県三豊市)の参道に100年以上続く「俳句茶屋」。天井からぶら下がるのは、一服の合間にお遍路さんが詠んだ俳句の短冊だ。その数は1万を超える。長い遍路の終盤の茶屋で、さまざまな思いが五七五のリズムに乗って刻まれていく。
山門に到着。
巨大な草鞋がかかっている。
長い石段が続く。
たまらず、観音様の前で休憩する。
ようやく百八階段まで来た。
この頃にはヘトヘトだ。
煩悩も簡単に落ちていきそうだ。
ようやく大師堂に到着。
この上が大師堂だ。
しかし本堂は、さらに階段を上らないといけない。
修行のようだ。
湧水がある。
この湧水は枯れたことが無いそうだ。
あと少し。
磨崖仏を見ながら登っていく。
四国八十八ヶ所霊場公式ホームページ:第71番札所 剣五山 千手院 弥谷寺
弥陀三尊磨壁仏
大師堂から本堂へ向かう途中の岩壁にあり、大師が刻んだとされています。「磨崖仏(まがいぶつ)」と呼ばれ、真言を唱えると極楽往生ができるともいわれます。
参拝
ようやく本堂に到着だ。
まるで登山のようだった。
シャガが咲いていた。
景色も素晴らしい。
参拝を終え、大師堂に向かう。
靴を脱いで大師堂に入る。
岩屋を使ったお寺だ。
四国八十八ヶ所霊場公式ホームページ:第71番札所 剣五山 千手院 弥谷寺
岩壁に埋め込まれたように建てられた堂内部は荘厳な雰囲気をしています。
獅子の岩屋
大師堂の奥にあり、獅子が口を開いたかのような岩窟で、弘法大師が7歳の頃学問に励んだとされています。大師像のほか、阿弥陀如来像、弥勒菩薩像が安置されています。
しばらく堂内でゆっくりした。
感想
登るのは大変だが、それに見合うだけの趣がある。
特に大師堂奥の獅子の岩屋は必見。
弘法大師の修行が垣間見えるようだ。