荒倉神社  ⇒ 丹生川上神社から天闇靇大神を勧請した水の神

荒倉神社

荒倉神社とは

荒倉神社(あらくらじんじゃ)は、高知県高知市春野町弘岡中(こうちしはるのちょうひろおかなか)にある神社だ。

弘岡上、中、下の総氏神となっている。

祭神は、天闇龗大神(あめのくらおかみのおおかみ)

高知市歴史散歩春野町弘岡中の荒倉山のふもとには、荒倉神社が鎮座している。かつては吾川郡弘岡三カ村の総鎮守の神社であり、『春野町史』では「この社が、荒倉と呼ばれるような偉容の山塊(略)に宿る水の神の信仰であることは確かであって、事実現在も社の背後に清冽な水が豊かに湧出している(略)旱天には水が不足する。この時人びとは雨を求めてここに祈る。もちろんやがてこの水を溝によって田に引く努力も行われるだろう。そして集落の長はこの神を祀ることによって水を支配し、人びとを統率していく」との由来を述べている。

高知市歴史散歩から引用

約1300年前に、吉野の丹生川上神社(にうかわかみじんじゃ)から天闇靇大神を勧請したと伝えられている。

神社のご案内|丹生川上神社[中社]当神社の御祭神「罔象女神(みづはのめのかみ)」は、水一切を司る神様で水利の神として、又は雨の神として信仰され、五穀の豊穣に特に旱続きには降雨を、長雨の時には止雨を祈るなど、事あるごとに心からなる朝野の信仰を捧げ、水神のご加護を祈ってきました。

神社のご案内|丹生川上神社[中社]から引用

天闇龗大神は、あまり聞いたことがない祭神だ。

貴船神社の祭神である高龗神(たかおかみのかみ)と同神異名とされるようだ。

330 高知市春野町の荒倉神社の天闇龗大神 : ひぼろぎ逍遥(跡宮)Sympathy for the Devilつまり、荒倉神社とはイザナギ、イザナミの間に産れたスサノウの姉 丹生津姫=神俣姫を祀る神社であり、水銀採取集団との関係も想像できる神社と言うことができるのです。古社ですね。

330 高知市春野町の荒倉神社の天闇龗大神 : ひぼろぎ逍遥(跡宮)Sympathy for the Devilから引用

このあたりは高知県でも屈指の田園地帯なので、利水を最重要視したためと考えられる。

のちに奈良県の春日大社や長野県の諏訪大社からも合わせて4柱を勧進したという。

駐車場

この日は厳島神社に参拝した後、荒倉神社にやってきた。

神社の横に、駐車場がある。

舗装されてはいないが、15台ほど停められそうだ。

参道

駐車場から参道まで戻り、鳥居を見る。

荒倉神社と書かれた扁額。

記念碑が建ち並ぶ。

その脇にお百度石。

由緒書き。

狛犬。

柔らかい表情だ。

灯籠。

明治28年と書かれている。

参拝

拝殿。

神橋を渡る。

手水舎。

この日は2019年5月5日の祝日で、国旗が掲揚されていた。

参拝する。

拝殿の横部分。

本殿。

なかなか立派だ。

境内

社務所。

その横にご神木。

樹齢300年はありそうな楠だ。

その奥には、池が広がる。

ため池のようだ。

神社に戻る。

摂社へ。

水霊神社。

駐車場との間に、池がある。

庭のようになっている。

錦鯉が泳いでいた。

子供の日と言うこともあり、周辺の民家には鯉のぼり。

よくみるとフラフの柄は阪神タイガースだ。

虎キチの一家なのだろうか(笑)

感想

規模も大きく荘厳な雰囲気は、さすがこのあたりの総鎮守の貫禄だ。

水の神様と言うことで、農家の崇拝を集めているのだろう。

ぜひ参拝して欲しいところだ。