阿蘇山とは
阿蘇山(あそさん)は熊本県阿蘇市にある、言わずと知れた世界最大のカルデラを持つ日本百名山だ。
阿蘇山 – 阿蘇市ホームページ
阿蘇は典型的な二重式の火山。阿蘇山といえば阿蘇五岳を中心にした中央部の山々を呼ぶことが多いが、広い意味では外輪山や火口原をも含めた呼び名です。
外輪山は南北25km、東西18km、周囲128㎞もあり、世界最大級の火山です。火口原には約5万人が生活していて、田畑が開け、阿蘇市・高森町・南阿蘇村の3つの自治体があります。
阿蘇山は日本の山で最初に外国の文献に記載され、当時からその名をとどろかせています。
また、阿蘇は火の国熊本のシンボルであり、高岳(1,592m)を最高峰に根子岳(1,433m)、中岳(1,506m)、烏帽子岳(1,337m)、杵島岳(1,321m)と連なっている阿蘇五岳、ほぼ900mの高さで火口原を囲む外輪山等どれを取っても第一級の風景です。
阿蘇が現在の山容になるまでは古い活動の歴史があり、10万年前、阿蘇が現在ある場所には数多くの火山があり、活発な活動をしていました。これらの火山が一斉に噴火活動をし、火山灰、溶岩などを噴出、この活動が終ると大陥没がおこって、今の外輪山の原形が生まれました。このくぼ地に火口湖ができ、立野付近で断層や侵食がくり返され、湖水が流れ出しました。3万年から5万年前に東西方向に並んで阿蘇五岳の山々が噴出したといわれています。
2018年3月6日現在、噴火警戒レベルが下げられて中岳の火口へのロープウェイ周辺にも立ち入りが許可されているが、今回訪れた2017年10月25日時点では噴火警戒レベル1であり、高岳、中岳、その周辺への立ち入りは規制されていた。
このため、今回は烏帽子岳、杵島岳の2座に登ることで、阿蘇山への登山とすることにした。
登山開始
前日は由布岳登山をし、長者原近くに宿泊していた。
車で阿蘇に移動。
8:27草千里の駐車場に到着。
まだこの時間はガラガラだ。
モクモクと噴煙が上がっている。
駐車場に車を停めて登山の準備をする。
まだお店は開店していない。
烏帽子岳
まずは正面に見える烏帽子岳(えぼしだけ)を目指す。
阿蘇山 – 阿蘇市ホームページ
烏帽子岳(1,337m)
山頂部は狭くとがっていて全体が草に覆われ、西に緩やかなすそ野を引いています。北斜面に草千里の側火山があります。
駐車場横から草千里に入る。
この日はいいお天気で、気持ちがいい。
景色はいいのだが、風が強い。
フードをかぶって進む。
草千里を横切り、山道に入る。
ぬかるんでいて登りにくい。
分岐点に到着。
中岳の噴火口が見える。
9:32山頂に到着。
といっても、実は向こうに見える標識が山頂だ。
熊本地震でこの看板の向こうが崩落していて、通行禁止になっている。
このため、この場所が到達可能な最高地点となる。
南阿蘇の街並みが見える。
地震で被害が甚大だったため、こちら側の崩落がひどいようだ。
前回はここの宿に泊まって草千里まで登山したことを思い出した。
早く復旧して欲しい。
ここからは、中岳、高岳がきれいに見える。
いつかあの山にも登れるようになるだろうか。
草千里も一望できる。
その右側に見えるのが、この後登る杵島岳だ。
その先には、今朝出発してきた九重連山が見えている。
下山し、乗馬ポイントの横を通る。
高校の修学旅行で、この馬に乗るかどうか随分迷ったことを思い出した。
ここも古いなあ。
ランチ
せっかくなので、火山博物館に入ってみた。
火山規制状況の掲示板。
噴火警戒レベルは1だ。
しかしロープウェイ周辺への立ち入りは規制されている。
内部は広い。
ちょっと早いが、ランチにすることに。
レストランに入る。
草千里側がガラス張りで、眺めは抜群だ。
11:04とまだ早いこともあり、他にお客さんはいない。
ビュッフェもあるようだ。
しかし今回は、馬肉スタミナ丼にした。
1,800円とちょっと高め。
杵島岳
食事を終え、杵島岳(きしまだけ)を目指す。
阿蘇山 – 阿蘇市ホームページ
杵島岳(1,321m)
五岳の中で一番西側に位置する形の整った成層火山。頂上に直径200m深さ50mの旧火口があり、西に爆裂火口、東斜面には「古の御池」という最長直径50mにも及ぶ楕円形の旧噴火口があります。火口底は深さ50mで火山灰の平地になっています。
杵島岳と北側の寄生火山の往生岳も山体に放射状の谷が発達し美しい風景です。往生岳山頂にも旧噴火口が東西に3個並んでいて、西と中央の火口はほぼ円形、東の火口は不規則な楕円形です。
両山のすそ野は7合目付近で一緒になり長くすそ野を引いて牛馬の放牧された草原が広がります。
コンクリートの道を行くと、すぐに山頂だ。
すり鉢状の火口はすぐ横だ。
その向こうには、九重連山。
さっき登ってきた烏帽子岳も、きれいに見える。
草千里の眺めも、ここからの方がきれいかもしれない。
大観峰
阿蘇山をあとにし、宿に戻ることにした。
せっかくなので、観光しながら戻る。
大観峰の駐車場に、14:29到着。
【大観峰】アクセス・営業時間・料金情報 – じゃらんnet
阿蘇外輪山の最高峰にあたる場所で標高は936m。阿蘇五岳を一度に望むことができるこの場所からの眺めは、仏の涅槃像にもたとえられている。
以前は、遠見ヶ鼻という名前だったが、この地を訪れた徳富蘇峰が眺めの素晴らしさにこの名を付けたとか。秋晴れの日の早朝には、雲海を見ることができる。
阿蘇五岳を一度に望む絶好のビュースポット
駐車場から、少し登っていく。
それにしても人が多い。
草千里の10倍くらいはいるだろうか。
ここは外輪山の一番高いところらしい。
ここからは阿蘇5山が一望だ。
さっき登ってきた烏帽子岳、杵島岳もよく見える。
九重連山もすぐそこに見える。
感想
この日は最高峰の高岳には登れなかった。
それでもすばらしい眺望を楽しむことができた。
どちらの山も手軽に登れるので、ぜひチャレンジしてみて欲しい。
また噴火警戒レベルも下がったので、いつの日か高岳にも登ってみたいものだ。
最高点の標高: 1338 m
最低点の標高: 1132 m
累積標高(上り): 306 m
累積標高(下り): -291 m
総所要時間: 02:40:05
最高点の標高: 1329 m
最低点の標高: 1136 m
累積標高(上り): 221 m
累積標高(下り): -230 m
総所要時間: 01:12:28