谷川岳(たにがわだけ)は都心からアクセスがよいため、人気の山だ。
登山はもとより、冬はスキー場としても多く利用されている。
その一方で一の倉沢などの岩場は日本三大岩場の一つとして険しさを誇り、遭難者数はギネスブックで世界一という汚名も持つ。
日本百名山チャレンジ3座目は、この谷川岳だ。
天神平ルートからアタック
谷川岳はトマの耳、オキの耳という2つの頂を持つ双峰だ。
オキの耳の方が標高が高いが、それでも1,977mと標高的にはあまり高くない。それでも遭難者が世界一ということもあり、俺の中では危険な山というイメージがあった。
もちろんこの百名山踏破チャレンジは自然を楽しみながら山を味わうことが目標であり、難易度を競う物ではない。あえて一の倉沢経由のルートを取らず、ロープウェイを使った一般的なルートをチョイスした。
前日は日光白根山に登頂していた
この日は、日本百名山3座連続登頂の最終日。前日は日光白根山に登った。
さすがに3日目となると、疲労は否定できない。
この歳になると、スタミナはなかなか追いついていかないのだ。
前日も登頂後、宿泊したペンション「ストーンアイランド」でゆっくりして、フレンチのコース料理に舌鼓を打ったのだが、朝になると筋肉痛。
気合いを入れ直して土合に向けて出発。
谷川岳への移動の途中はガソリンの残量不足にヒヤヒヤしながらのドライブとなった。
すぐにガソリンスタンドがあって救われた。
ロープウェイで天神平へ
9:40に山麓駅に到着。9月3日の土曜日だったのだが、意外と駐車場は空いていた。
駐車場代が500円というのは、安い印象。
それにしても駐車場からロープウェイに乗るまでが遠い。写真の通り傾斜地の下に駐車場があって、そこから最上階に登ってさらに乗り場まで道を渡って・・・ということで、初めてということもあって戸惑った。
ゴンドラタイプだが、20人くらい一度に乗れる大型だった。
眼下には滝も見えて、乗り心地もよい。
天神平に到着。
天神山へのリフトも動いていた。
ここで既に標高1,320mある。展望台になっていて、登山をしない人でもここまで上がって楽しめるようになっている。
残念ながら曇っていて、眺望はよくない。さらに風が強い。少々登山の先行きが心配される。
登山開始。多くの登山客で賑わう
10:00登山開始。
登山道は整備されている。
しかし雨で濡れていて、非常に滑りやすい。
最初は森の中を歩く快適な道。
その後、熊穴沢避難小屋を過ぎると、本格的な登りになった。
岩場が多く、登るのに気を遣う。息も上がる。さらには登山者が多く、道を譲ったり譲られたり、順番待ちをするなど、なかなか一筋縄ではいかない。
ガスがかかり、景観を楽しむこともできなかった。
肩の小屋に到着した時には、もうヘトヘト。
半袖Tシャツだったが、既に汗でべっとり。
風は強く気温も低かったので、インナーを着ていなかったら汗冷えするところだった。この日はファイントラックのインナーを着ていた。
結構お値段がするので迷ったのだが、買っておいてよかった。
肩の小屋でランチ
実はこの時、空腹に耐えきれなくなっていた。
朝食は7時で、登山途中にバナナを食べたりしていたのだが、既に時間は12:45になっていた。
山頂までのコースタイム2:45を、ここまでで費やしてしまっていたのだ。
そりゃ、お腹も空くよね。
この日のランチは、水上町のセブンイレブンで買ってきたサンマとカニ雑炊。
風が強かったのだが、ちょうど腰掛けられるくらいの岩の陰でシングルバーナーが風を受けずに済んだ。
最初はセブンイレブンでおにぎりを買おうと思っていたのだが、既に品切れになっていた。仕方なくフリーズドライのカニ雑炊にしたのだが、結構おいしかった。風が強い肌寒いコンディションだったので、むしろ結果的にカニ雑炊にしてよかったのかも知れない。
山頂到着
ランチを済ませ、山頂を目指す。
まずはトマの耳へ。
標高1,963m。
相変わらず、周囲は真っ白だった。
疲れた足を引きずるように、オキの耳へ。
13:26ついに谷川岳の山頂、標高1,977mに到着だ。
さすがに3座目ともなると、登頂したことにホッとするだけ。ガスの中で景観も楽しめず、苦行のような山行となってしまった。
すぐに下山開始
山頂からの景色も全く見えない。
せっかく谷川岳の山頂に着いたのだが、帰りのロープウェイの時間も心配だ。
残念だがすぐに下山を開始することにした。
疲れた足に急坂は堪えた。
雨に濡れた岩場は滑りやすく、滑って悲鳴を上げている登山者も。
急ぎながらも十分に注意しながら下山した。
反省する
下山後は、ロープウェイの山麓駅で少し休憩。ここでソフトクリームを食べようと楽しみにしていたのだが、なんと売り切れ!
残念だ。
仕方ないので代わりに買った赤城乳業のアイスクリームがおいしくて、2個も食べてしまった。
車で都心に戻る。
このチャレンジは、あくまで百名山への登頂を通じて自然を楽しむことが主眼だ。それが3座目にして手段が目標になってしまったことが残念だ。
次回から、初心に戻って登山を楽しむように心がけよう。
最高点の標高: 1949 m
最低点の標高: 1323 m
累積標高(上り): 745 m
累積標高(下り): -766 m
総所要時間: 05:39:12