天石門別安国玉主天神社 ⇒ 越知町黒瀬にある土佐国の官社二十一座のひとつ

天石門別安国玉主天神社

天石門別安国玉主天神社とは

天石門別安国玉主天神社(あまのいはとわけやすくにたまぬしあまつかみやしろ)は、高知県高岡郡越知町黒瀬(あがわぐんおちちょうくろせ)にある神社だ。

祭神は天手力男命(あまのたぢからおのみこと)

地元では、「とあけさま」と親しまれている。

天手力男命(アマノタヂカラオノミコト)とは - コトバンク日本神話で、天照大神(あまてらすおおみかみ)の隠れた天の岩屋の戸を手で開けた大力の神。天孫降臨に従った。

天手力男命(アマノタヂカラオノミコト)とは – コトバンクから引用

実は同名の神社が、高知県吾川郡いの町神谷にもある。

天石門別安国玉主天神社 ⇒ 数奇な運命をたどった古神社
天石門別安国玉主天神社とは 天石門別安国玉主天神社(あまのいはとわけやすくにたまぬしあまつかみやしろ)は、高知県吾川郡いの町神谷(あがわぐ...

土佐国の官社二十一座のひとつとして始めはこちらが認定されていたのだが、明治になってこの黒瀬にある神社の方が本来の官社二十一座のひとつであると認定された。

天石門別安国玉主天神社 天石門別安國玉主天神社 (黒瀬)『神社明細書』を見ると、式社を除かれた理由を氏子が 紙面を以て聞いた返事として「『南路志』ニ黒瀬村ハ川上 ニシテ古ヘ洪水ノ節棟札流し神谷村ヘ漂着シタルヲ拾ヒ上 ゲ祭ル云々ヲ趣旨」として云った。氏子惣代は更に改正員 にただすと、「黒川ハ川上ノ浅ニ付、古ヘ洪水ノ時、流レ 来ルヲ拾ヒ上祭ルニ相違有間敷、(中略)若シ此ノ事改メテ 誤リ候時ハ神罰ヲ蒙リ侯テ毛若シカラズ」と答えている。 又「流レ来ルモノニ無之時ハ元緑年中神主高茂壹岐ノ姦術 ヲ以棟札ヲ偽造致シタルニ相違無之」と答えた。当地古領 主勝賀瀬氏が元親に攻められ逃亡の際、杉ノハナの古祀の 背後の岩穴にかくし置いた。又、「黒瀬村の祭神天石門石 別神の合祭大日靈神ニテ祭日ハ九月廿二日ナリ 神谷ノ祭 神ハ天石門別神一柱ニシテ祭日ハ九月十八日ナリ」ともあ る。
明治四年未正月、社寺改正決議書として、右の内容を書 類にして社事係が発表したことにより一応決着した。

天石門別安国玉主天神社 天石門別安國玉主天神社 (黒瀬)から引用

駐車場

この日はgrin・cocoでランチをすませた。

grin・coco(ぐりんここ) ⇒ 築100年以上の古民家で日替わりランチ
grin・cocoとは grin・coco(ぐりんここ)は、高知県吾川郡いの町下八川(あがわぐんいのちょうしもやかわ)にある喫茶店だ。 ...

食後、天石門別安国玉主天神社にやってきた。

周囲には巨木が立ち並ぶ。

厳かな雰囲気だ。

車を停めるのに困ることはなさそうだ。

境内

戸別様(とわけさま)と書かれたSONIAの看板。

狛犬。

手水舎には明治六年と書かれている。

灯籠には明治五年の文字が。

土佐国の官社二十一座のひとつとして認定された頃なので、それを記念して整備したのだろう。

朽ち果てた灯籠らしき残骸が放置されているのは、少々いただけない。

トイレも設置されていたが、鍵がかかっていた。

お百度石。

参拝

鳥居をくぐる。

扁額には天石門別安国玉主天神社と書かれているが、文字数が多すぎて読めない。

拝殿。

内部はこんな感じ。

本殿は屋根で覆われている。

この本殿は台風で神社が被害を受けた時に奇跡的に難を逃れた。

天石門別安國玉主天神社 - 式内社で天石門伝説の天手力男命を祀る - 南国土佐へ来てみいや神社背後に聳える崖の一部が露出して赤く見えちょる部分が、神の宿る赤嶽と呼ばれちゅう 磐座(イワクラ)ながでして、御神体じゃないかと・・・・・。

昔は、「戸別様(とあけさま)」と呼ばれ、縁結びの神さんとして近郷近在に聞こえた有名な神社で、祭礼にゃ大いに賑わっちょったそうですが、戦後は次第に賑わいも廃れて行ったそうです。

それに、昭和50年(19759)8月に県下を襲った台風5号は、山間部を中心に記録的な豪雨となり、仁淀川や鏡川等では大洪水となり山崩れや土石流も発生し、大きな被害をもたらしたがです。

その時、「天石門別安国玉主天神社」も被害に遭い、拝殿や幣殿は流出したけんど、奇跡的にも本殿は難を逃れたそうです。

現在の拝殿はその後に再建されちょりますき、一見、古さは感じられませんけんど、由緒ある神社でパワースポットながですよ。

天石門別安國玉主天神社 – 式内社で天石門伝説の天手力男命を祀る – 南国土佐へ来てみいやから引用

大切にされているようだ。

見ることができないので少し残念だ。

感想

思ったよりも小さな神社だった。

しかし地元の信仰は厚く、以前は祭事の時は大勢が参加していたようだ。

時の流れに風化しないよう、語り継いで欲しい場所だ。